アップル社によりMP4の派生形式として開発されたM4VはiPhoneやMac等の製品との互換性はあるものの、WindowsやAndroidではM4Vをサポートできるソフトは滅多にありません。
また、M4Vは有料音楽の配信にもよく利用されている形式なため、一部のM4VファイルにはFairPlayというDRMコピーガードが掛かっています。DRMが付いているM4Vを再生するにはまずそのDRMを解除しなければならなりません。
今回はご紹介したいのはM4Vファイルがアンドロイド/Windowsなどで再生できない対処法、つまり、Windows 10、Androidなどにおける使い勝手の良いM4Vの再生ソフトと再生できないM4Vに掛けられたDRMを解除する方法です。
M4Vファイルが再生できない原因を考える前に、まずM4Vファイルとは何かを把握しましょう。
アップル社が自社製品に標準対応できるようMP4の派生形式として開発したデジタルデータを格納するコンテナフォーマットの一つがM4Vです。
また、MP4の派生形式であるM4Vは名前だけでなく対応するビデオ・オーディオコーデックもかなり似ていて、DRM制限の付いていないM4Vファイルであれば拡張子を.mp4に書き換えても再生は可能です。
ただし、iTunes ストアから購入またはレンタルしたM4V動画の殆どはDRM制限付きで、そういう動画を再生するにはまず暗号を入力してDRM制限を解除する必要があります。
しかもほぼiPhoneやMac等のアップル社の製品としか互換性がないと言えるM4VをWindowsやAndroidで再生する場合は、M4V形式に対応し且つM4Vにサポートされているコーデックを搭載したプレーヤーを使わなければなりません。
一言で言えば、M4Vファイルが再生できない原因は、DRMが含まれているか、ファイル形式・圧縮規格が再生ソフトに対応していない可能性が高いです。
Wonderfox HD Video Converter Factory Proは多機能付きの動画変換ソフトで、MP4、AVI、MKV、M4Vの様な主流形式を初めほぼ全ての動画形式に標準対応しています。DRMを解除できるだけでなく、再生できないM4Vファイルを汎用性のより高いMP4やより高画質のAVI等の形式に変換することもできます。
M4Vの概念についてご紹介した時にアップル社製品に以外の端末でM4V動画を再生するには高性能のプレーヤーが必要だというをお話しました。つまり、M4Vファイルが再生できない問題を解決する最も簡単な方法は、M4Vファイル形式/圧縮規格に対応したプレーヤーを使用して再生することです。 この方法は、対応していないファイル形式/圧縮規格に起因するM4Vファイルが再生できない問題を解決するのに適しています。
このパートではWindowsにおける使い勝手の良いM4V動画を再生するプレーヤーとQuickTime Player、iTuneよりもっと便利なアップル社製品対応のプレーヤーをご紹介します。ちなみに、Android端末用のM4Vプレーヤーもあります。
関連記事:Windows11でMP4が再生できない、ファイルを再生できません。プレーヤーがその...、AndroidでTSファイルを再生
真っ先にオススメしたいのがこのWindows、Mac OS X、Android、iOSに対応可能な高い解析機能を持ったプレーヤーです。
凡ゆるファイル形式に対応可能で、M4Vに対応するコーデックも搭載なため、デフォルトでM4V動画をスムーズに再生できます。
指定した二点間を繰り返して再生、再生速度変更、明るさ/ コントラスト/彩度/色相調整、画面回転/反転、音量正規化、音ズレ補正、指定した場面の静止画キャプチャ、動画内の場面をサムネイル一覧で並べたダイジェスト画像作成等の機能が付いています。
更に、VRモードへ切り替え、字幕の追加、URL貼り付けで動画サイトからを動画をダウンロード等のおまけ機能も揃わっています。
公式サイト:https://www.videohelp.com/software/KMPlayer
M4V動画を再生する方法
・プレーヤーを立ち上げて、画面左上の「KMPlayer」をクリックします
・そのプルダウンメニューで「クイック再生」をクリックし、再生できないM4Vファイルを選択してソフトに追加すれば普通に再生できます。
再生に関する機能が細かく、再生関連の数値を詳しく調整したい方には打って付けのプレーヤーです。
メリットとしては解析機能が一番目にご紹介したソフトよりも高く、ソフト本体のサイズも割りと小さい方といったところ、ただしソフトを立ち上げる毎に広告が表示してくるというのが些か不便な気がします。
それと、再生速度変更、区間リピート、映像の上下左右反転、色調補正、音声同期、各種映像&音声フィルタ、ボーカル除去、音量正規化、指定した場面の静止画/動画/音声キャプチャ等々の機能が付いています。
公式サイト:http://potplayer.daum.net/
・M4V動画を再生する方法
・画面左上にある「PotPlayer」をクリックして、そのプルダウンメニューで「ファイルを開く」をクリックします
・次の画面で再生できないM4Vファイルを選択します
関連記事:ビデオカメラで撮った動画が再生できない、MPEG4が再生できない、映画&テレビで再生できない、iPhone/iPadでTSを再生
ビデオフレームレートの調整、お気に入りリストの作成の他、プレイリスト、再生している動画の静止画キャプチャ、サムネイルの取得、音声トラックの調整、字幕の読み込み、コマ送りや再生速度調整、再生中のみ最前面表示、エンボスやグレイスケールなど動画表示を変更するシェーダ等の機能も備わっています。
ダウンロードリンク:https://github.com/clsid2/mpc-hc/releases
M4V動画を再生する方法
・MPC Media Playerを立ち上げます
・画面左上の「ファイル」をクリックします
・「ファイル」のプルダウンメニューで「クイック再生」をクリックします
・再生できないM4Vファイルを選択します
PS:一度再生したファイルは「ファイル」のプルダウンメニューにある「最近使ったファイル(F)」に記録されます
関連記事:USBメモリ内の動画が再生できない、カーナビでMP4が再生できない、AndroidでFLVを再生、SDカードの音楽が再生できない
ご紹介したメディアプレーヤーで再生できるのはあくまでDRM制限の付いていないM4Vファイルで、DRM制限を解除し普通に再生するにはプロの動画変換・編集ツールが必要です。
元々は動画編集・変換に不慣れな方に向けて開発されたメディアファイルの形式変換ソフトだが、スマートエンコーディングテクノロジーという高い解析機能が用いられているため、このソフトでファイルの形式を変換・再エンコードすれば再生できないM4Vに掛けられたDRMが解除されるばかりでなはく、軽い破損したファイルの修復も可能です。また、フォーマット変換/再エンコードすることで、フォーマット/圧縮規格に対応していないためのM4Vファイルが再生できない問題をほぼすべて解決することができます。
このソフトはM4V、MXF等非人気の形式を含めほぼ全てのファイル形式に対応しており、MP4、AVIの様な人気形式を初め500以上の形式が出力フォーマットとしてプリセットされています。
動画ファイルの形式変換に疎い方でも僅か三ステップで再生できないM4VをMP4、MKV等より便利な形式に変換し、「クイック設定」で出力動画ファイルの品質を上げることもできます。
更に、無料のソフトでありながら追加できるファイルのサイズにも使用時間や使用回数にも制限は付いていません。その上サイズの大きいM4V動画も時間をかけずに他の形式に高画質で変換できます。
ちなみに、このソフトにはM4Vを再生できるプレーヤーも搭載されているので、再生できないM4Vファイルを追加した後、再生ボタンをクリックすれば再生できます。
ここでは例として再生できないM4VをMP4に変換する手順をご説明します(DRMがある場合、変換処理中に自動的に解除されます)。
・まずはWindows PCにWonderfox HD Video Converter Factory Proを無料ダウンロードしてインストールします
・ソフトを立ち上げます
・最初の画面で「変換」をクリックします
・次の画面で「ファイル追加」をクリックして再生できないM4Vファイルを追加
・画面の右側で「出力フォーマットを選択」という文字の下にある四角い枠をクリックします
・次の画面で「動画」をクリックして「MP4」を出力フォーマットとして設定します(出力形式としてM4Vも用意されていますので、再生できないM4Vの形式を変換せずにDRM解除や再エンコードしたいだけの場合、「M4V」を選択してください)
ヒント:画質劣化が心配な方はM4Vファイルを追加した後「i」の様なアイコンをクリックして「動画情報」でビデオエンコーダやビットレートの数値を一度確認して、出力フォーマットを設定した後「パラメータ設定」の画面でビットレートを元のファイルと同等もしくは些か小さい数値に設定すれば画質無劣化でM4Vファイルを他の形式に変換できます。
PS:出力フォーマットがMP4の場合はエンコーダを「H.264」に設定することをオススメします。M4V動画に多数の音声・字幕トラックが存在する場合は出力フォーマットをMP4ではなく、MKVに設定することをご推奨します
・画面の下辺りで、小さい「▾」をクリックします
・出力フォルダーを選択して「OK」をクリックします
・画面右下にある「変換」ボタンをクリックして再生できないM4Vファイルを変換・再エンコードします
PS:変換速度は、出力フォーマット、エンコーダによって異なりますが、ファイルサイズが500MBくらいのM4V動画であれば五分間以内に「H.264」でエンコードされるMP4に変換できます。
☆DRM制限が掛かっていた場合は手動でM4Vファイルの拡張子を変更してもDRMが解除されません。それに対し、このソフトで再生できないM4VファイルをMP4に変換するかM4Vとして再エンコードすれば、DRMが解除される上、出力動画の品質も高いままです。
今回はM4Vファイルの概念についてご説明し、M4Vファイルが再生できない問題を解決する方法もご紹介しました。
また、M4Vファイルが再生できない原因についてDRM制限が付いていること以外に
・データをファイルに圧縮する際にファイルが破損
・ファイルデータの書き込み中デバイスとの接続を切断(USB端子を抜く)
・ファイルをダウンロードする際にネットの接続が悪くなりデータを全部ダウンロードし切れていません
等の原因も考えられますが、そういった場合はデータが不完全であるため修復はできません。
ただし
・人為的にファイルの拡張子を強制的に変換
・音楽の再生中デバイスの電源が切断
・再生するソフトやデバイスがウイルス感染
などといった原因により破損して再生できなくなったM4Vファイルであれば、最後にご紹介した動画編集・変換ソフトで修復できます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
関連記事:SDカードの動画が再生できない、MOV開かない、音/映像が出ない、古いDVDが再生できない、DivXファイルを再生
Wonderfox HD Video Converter Factory Pro
このソフトには、再生できないM4Vファイルを変換・再エンコードできる機能だけでなく、1000以上の動画・音楽共有サイトからURL貼り付けだけで動画・音楽をダウンロードする機能が付いています。しかもダウンロード回数は無制限で、ダウンロードしたい動画・音楽形式も音質も自由に選べられます。
更に、好きな音楽をスマホの着メロとして作成、高画質且つ時間制限なしで録画、画像/動画をGIFとして作成等の機能も備わっています。
WonderFox Softプライバシーポリシー | Copyright © 2009-2024 WonderFox Soft, Inc. All Rights Reserved.