CyberLink PowerDirector(パワーディレクター)は、シンプルなインターフェースと簡単な使い方で、多くのビデオ編集の初心者の方々に好まれている人気のビデオ編集ソフトですが、動画を編集した後、より汎用性の高いMP4形式への出力方法がよくわからない、あるいは動画の出力画面に【「MP4」形式として出力】というオプションが見当たらない方もいらっしゃるかもしれないです。実は、PowerDirectorでは、編集した動画を直接MP4形式で出力することができます。また、オンラインの動画共有プラットフォーム(YouTube、Dailymotion、vimeo、ニコニコなど)に適した形式や、特定のデバイス(アンドロイド、Apple、SONY、Microsoft、DV、HDVなど)に適した形式への出力にも対応しています。この記事では、PowerDirectorを使って動画をMP4形式で出力する最も簡単な方法と、パワーディレクターの無料版と製品版で出力ができない原因とその時の対処法についてご紹介します。
* PowerDirectorのバージョンが異なるため、お使いのPowerDirectorのインターフェースがこの記事で紹介されているものと異なる場合があります。本記事では、CyberLink PowerDirector 365(バージョン:19.6.3021.0/64bit)を使ってMP4形式の動画を出力する方法を紹介していますが、基本的にほとんどのバージョンのPowerDirectorに適用できます。また、PowerDirectorの無料版は有料版に比べて機能が少ないです。必要に応じてPowerDirectorの正式バージョンの購入を選択することができます。
①動画の編集が完了した後、PowerDirectorのメイン画面の左上にある「ファイル」をクリックしドロップダウンリストを開く
②「ファイル出力」をクリックするか(ショートカットキー:Alt+F11)、上のツールバーの一番右にある「出力」をクリックし出力画面に入る
ヒント:「ファイル」のドロップダウンリストにある「一括出力」機能を使って、いくつかの編集したPowerDirectorのプロジェクトファイル(PDSファイル)をMP4動画として一括出力できます。後でその「一括出力」機能の使い方も説明いたします。
①出力画面の左上にある「ファイル出力」「標準2D」を順次に選択する(3DのMP4動画を出力したい場合、「ファイル出力」リストで「3D」を選択する)
②「ファイル形式の選択」リストで「H.264/AVC」や「H.265/HEVC」を選択する
ヒント:実は、ここで選択した「H.264/AVC」と「H.265/HEVC」は2つの異なる動画圧縮規格を指す動画のエンコード形式です。MP4はビデオコンテナ形式であり、ビデオデータのコンテナであることを指しています。「H.264/AVC」と「H.265/HEVC」にエンコードされた動画はMP4というコンテナに格納できるため、PowerDirectorの出力設定画面で「H.264/AVC」と「H.265/HEVC」を選択すると、MP4形式で動画を出力することができます。
関連記事:HEVCをMP4などに変換、逆変換|H264動画再生ソフト|H.264コンバーター
ちなみに、PowerDirector の無料版を使用している場合、「H.265/HEVC」エンコード形式の動画をエクスポートすることができないです。PowerDirectorを使って「H.265/HEVC」エンコード形式のMP4動画を書き出したい場合、PowerDirectorの正式バージョンを購入しなければならないです。
③「ファイル拡張子」の下のバーをクリックしドロップダウンリストを開く
④「MP4」を選択する
⑤「プロファイル名/画質」のリストで出力動画の「解像度」「ビットレート」を選択する
ヒント:解像度とビットレートが高ければ高いほど、出力動画の画質は高くなりますが、ファイルのサイズは大きくなります。標準的なフレームレート(24~30フレーム/秒)のMP4動画を1080pの解像度で書き出す場合、8~10Mbpsのビットレートを選択することをお薦めします。高いフレームレート(毎秒48〜60フレーム)で書き出したい場合、ビットレートを標準のフレームレートから50%増加させる必要があります。例えば、1080pのMP4ビデオを高いフレームレートで書き出したい場合、そのビデオを12~15Mbpsのビットレートで書き出すことをお薦めします(8~10>>12~15)。
ヒント2:右側の[+]ボタンをクリックすると、動画の出力に関するパラメータ(例えば、動画の[解像度][フレームレート][ビットレート]など、音声の[チャンネル][圧縮率][エンコードフォーマット]など)をカスタマイズできます。出力パラメータを設定すると、それをカスタムのビデオ出力規格として保存することができます。一度カスタム出力規格を作成すれば、書き出すたびにその規格に合わせて動画ファイルを直接書き出すことができます。また、作成されたカスタム出力規格の変更や削除がいつでも可能です。
⑥(省略可)「国/ビデオ規格」のリストで、出力動画信号の規格を選択する(デフォルトは日本/NTSC)
⑦必要に応じて、「高速ビデオレンダリング技術」「サラウンドサウンド」を設定する
⑧プレビュー画面の下の「書き出しフォルダー」の右の「・・・」をクリックして、出力先を選択する
⑨出力画面の一番下にある「開始」をクリックし出力を開始する
PowerDirectorの「一括出力」機能を使うと、追加のプラグイン・ソフトウェアをインストールする必要がなく、複数のPDSファイル(PowerDirectorで作成したプロジェクトファイル)をMP4ファイルとして一括保存することができます。次、その機能の使い方を紹介いたします。
①PowerDirectorのメイン画面の左上にある「ファイル」をクリックしドロップダウンリストを開く
②「一括出力」をクリックし「一括出力」画面に入る
①[+]をクリックして、変換したいPDSファイルを追加する
②[+]の右にある[鉛筆]ボタンをクリックして、各PDSファイルの出力パラメータを設定する(追加されたPDSファイルを削除するには、[-]ボタンをクリックする)
ヒント:ここでは、ビデオの出力フォルダー/ビデオファイルの種類/ビデオファイルのエンコード形式/ビデオファイルの画質などのパラメーターを設定できます。MP4形式で動画を出力したい場合、「メディアファイル形式」リストで「MPEG-4(H.264)」を選択することをお薦めします。
ヒント2:PDSファイルが追加され、出力規格が設定されると、[▶]をクリックして出力動画をプレビューすることができます。つまり、プレビューを踏まえて、動画の出力パラメータ設定を調整することができます。
③[OK]をクリックして設定を保存し、[一括出力]画面の右下にある[開始]ボタンをクリックすると、PowerDirectorでMP4動画の一括出力が開始される
ちなみに、PowerDirectorの無料版を使用している場合、エクスポートした動画にはPowerDirectorのウォーターマークが表示されます。書き出した動画からウォーターマークを除去したい場合、PowerDirectorの正式版を購入するか、他のウォーターマーク除去ソフトを使ってウォーターマークを除去しましょう。
パワーディレクターで出力ができない原因
無料版では、サインインしないと動画出力ができません。また、出力した動画にはロゴが入ります。
製品版では、サインインやロゴの制限はありません。ただし、出力エラーの原因として、保存先の容量不足、ファイルの容量が大きすぎる、ソフトやブラウザを開きすぎている、パワーディレクターの不具合、メモリ不足、ドライバーの不具合などが考えられます。
パワーディレクターで出力ができない場合の対策
・保存先の容量を確認し、必要に応じて空き容量を増やします。
・ファイルの容量を小さくするために、出力設定を変更する。例えば、解像度やビットレートを下げるなどです。
・パワーディレクターを開いているときは、他のソフトやブラウザを閉じます。
・パワーディレクターを再起動するか、アンインストールして再インストールします。
・メモリを増設するか、メモリ使用量を減らします。
・ドライバーを更新するか、再インストールします。
利用規約 | プライバシーポリシー | ライセンスポリシー | Copyright © 2009-2024 WonderFox Soft, Inc. All Rights Reserved.